ドラマ「ハゲタカ」を見て
綾野剛主演のドラマ「ハゲタカ」が始まった。
2007年に大森南朋主演でドラマ化されたことがあり、見る機会に恵まれなかったが、あらすじはある程度知っていた。
主演俳優が比べられるのは仕方がないでしょう。数字で見返しましょうよ綾野剛さん!せっかく二桁発進したのですから!
当時は金融危機や敵対的買収が毎日新聞の見出しを躍らせていて、まさに外国企業にこのまま食い荒らされてしまうのではないかとドキドキしながら(自分の仕事には関係ないが)毎日を過ごしていた記憶にある。
小説を通してしか実体は知らないが日本の金融機関のというより緩みきった経営陣がトコトン日本企業をダメにしてしまったのだろう。
頭のキレる集団につけ狙われても仕方がないのである。
見ていると身につまされる場面もある。
買収される方の立場だったとして、これが自分だったらと思うと情けなくなる。
大小問わず思い当たる経営者は多いのではなかろうか?
実際ハゲタカファンドと言われたリップルウッドがきっかけとならなければあのまま、更に醜い屍になるしかなかったところもあったらであろう。
経営者にとって一番恐ろしいのはぬるま湯に甘える自分なのである。
ハゲタカとは違うがお家芸の日本企業が外国企業の傘下に入るということで話題になった日産自動車も当時はどうなることかと思っていたがブランドイメージはそのままで残っている。
むしろ今はルノーより勢いがあるではないか?色々言われているがカルロスゴーンが大ナタをふるわなかったら今頃どうなっていただろうか?
当時の日産経営陣の危機意識のなさ、あまりの呑気さに開いた口が塞がらなかったとゴーン氏の著書に書いてありました。
本業を疎かにしているそこのアナタ、腐敗は気がつかなうちに進んでいくのです。気がついた時にはすでに時遅しとなっていることが多いでしょう。
何があっても責任があるのは経営者なのです。緩んでいるそこのアナタに向けてこのドラマはこのタイミングで世に放たれたのではなかろうか?
変化を怖がらないことの大切さを思い知らされる。